家族を捨てる。自分が設立した会社が大切。
普通の家族としての平和は、金があるから故の無い物ねだり…そう言われて返事できなかった。
確かに節約はしていても、生活苦ではない。裕福と言えなくても貯金はある。
それでも当たり前の家族でいたかっただけで、全否定されると何もできなくなる。
ダンナの会社での勤務も、年明けから行ってない。来週期限の仕事も出来ていない。
卑怯だ！と責められ罵られ。
ダンナが代取で株主だから、きっと解雇されるだろう。仕方ない。
もう全部諦めた。家族も仕事も全部。
子供たちにも見せてはいけなかった弱さ、今は隠すこともできない。何年も続けていた子供たちのお弁当作り、今朝は出来なかった。
信じてないと言いながらも、どこかで信じていたんだろうなぁ。また子供を囲んで笑える時が来るかもと無駄な事を望んでいたのかもしれない。これが私の本当の気持ちだったと初めて気付いた。
来月末には不仲になる前に発注した車が納車されるらしい。当初は結婚25年を記念したダンナへのクリスマスプレゼントの予定で…
出張先から離婚届と家の鍵が送られてくるとこのと。受けとるしかないよね。
結婚当初、底無しの貧乏も経験。その日の食べ物にも困り、バイトもした。
だからこそ無駄使いせずに貯金していたのに、それすら奪われるなんて。
私が死神様にお願いしたように、ダンナも悪魔さまに心を売ってしまったようだ。
死にたいと思うより、もう死んでいるような気持ち。何もかもを失っていく。
これからは１つ１つ奪われる恐怖との闘い。
私の病気も、母の入院も気にしていない。
子供たちの未来すら視野に入っていなかった。完全に負けたのは私、完敗だ。
不安というより落胆と喪失感。