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マスクは手に入らない。どんなに望んでも、お前の能力では見つけられない

デス書き込み

奴は、マスクを探していた…
仕事帰りに、スーパーやドラッグストアをこまめに回り続ける日々。しかし、どこにも売ってはいなかった。

そんな姿を見て、私はネットで買えそうなところを見つけた。しかし、購入価格が高かった。ドケチな奴のことだ。前もって伝えた方がいい。
奴に金額を伝えた。30枚で3000円代だ。1枚100円は確かに高い。
しかし、意外な答えが返ってきた。

「買っていいよ。高いけど今は仕方ないよ」

その後、私は頑張ってサイトにアクセスした。しかし、その日は競争が激しくて買えなかった。

ーー今朝、嬉しそうに奴は言った。

「さっきマスクが買える夢を見た!!」

我が家のマスクは、在庫がもう尽きる。奴の思いが夢に現れたのだろう。これからコロナはさらに猛威をふるってくる。装備は整えておかなくてはならない。

「よし!私がゲットするよ!」

家族を守る為、奴の願いを叶える為、私は再び立ち上がった。

オペ中の大門美知子ばりに目を見開き、スマフォを駆使して、マスクが手に入りそうなサイトを探した。そして、やっと見つけたのだ。

1日に渡るライバルとの攻防の末、私はついに戦利品を手にした!!

もちろん、奴にはこの戦いをLINEで全て報告していた。「任せるよ」との返信。心強い言葉だった。

奴の帰宅後、私は満面の笑みで奴を出迎えた。「夢が正夢になったねー」
「……」浮かない顔をしている。
「何?どうしたの?」

「それ、転売でしょ?ペラッペラのやつだよ。(何買ってんの?)」

サイトの1つは、都内にある実店舗からの直接購入だ。不良品の交換も可能で問題はないだろう。さっきLINEで伝えている。
またもう1つは企業が製造している国産で、値段は高いが、これは既に口頭で了承を得ている。

「え…言ったじゃん。買っていいよ、て。任せるって。だから買ったんだよ。しばらく普通の値段でマスクは買えないよ?」

しかし、奴は言い放った。

「1ついくらだと思ってるの??こんなの毎日付けれる訳ないでしょ。はぁーー。(ただでさえ買い出しでお金出ていきやすい時なのに…無駄使いしやがって!←溜め息の意味)」

私の中で、何かが切れた。
(お前の為だよ。了承しただろ。1日画面とにらめっこして戦ったんだよ。この戦いを労えよ。お前、昔からそうな。言ってること突然変わるよな。たまにモラハラだよな。おい、もう一度言うぞ。お ま え の た め だ よ)

この時の感情を100%とするなら、怒り20%、呆れ40%、失望20%、悲しみ20%だろう。

あまりのショックで話す力はもちろん、夕飯を食べる気力もなくなってしまった。私はずっと無言で奴とは会話せずにこの日を終えた。

明日、私は奴にLINEをする。
「マスクは全てキャンセルしました」と。

しかし、キャンセルなどしない。
我が家の金を使い、全て買ってやる。転売?ペラペラ?知るか。お前が任せると言ったんだ。今更、何の文句がある?

そしてこれは、トランクルームにしまい込むのだ。なかったことにするのだ。
マスクはもう尽きる。いずれ奴の実家の分も無くなるだろう。また焦り始める。そして奴は言うのだ。
「やっぱりそのサイトで買って」

私は笑顔で答える。
「わかった!」
ーー数時間後、
「ごめんねー。競争が激しくて買えなかったー」

マスクは手に入らない。どんなに望んでも、お前の能力では見つけられない。

ーーーーマスクは、倉庫の中。

コメント ( 2 )

  1. 希望の星
    0
    2020-03-31T07:59:15+09:00

    はじめまして☆
    気分でものを言う癖のあるご主人さまなのですね!

    我が家にも秘密の隠しマスクがあります(笑)
    夫には、使用済みを洗い、ファブリ〇ズをぶっかけたものを渡しています♪

    とても共感しました。ありがとう。
    • akumamgc0813
      1
      2020-03-31T11:14:25+09:00

      その手がありましたね!
      仕事に行く主人には、軽く色付きの手作りマスクを考えていましたが、(私は在庫から使う) 洗ってみたいと思います(笑)

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