小さな長男が自分の言う事を聞かなければ暴力を振るい、かばった私も殴るクズだった

結婚した相手は話の通じない男だった。私がやめてほしいと言っても自分に都合が悪ければ聞こえないフリをしてやり続ける姑息な男だった。小さな長男が自分の言う事を聞かなければ暴力を振るい、かばった私も殴るクズだった。いつも話が通じないから大喧嘩になり最後は怒鳴って威嚇する男だった。そして仕事人間だった。会社は当時超ブラック。リーマンショックの後は夜中の1時過ぎに帰宅するのに1円も時間外手当も出ないし、ボーナスが無支給の年も2〜3年あった。1年で1日の休みもない年もあった。仕事人間は家庭を犠牲にしてでも大雪の日も台風の日も働き続けた。だが年収は低く当然家計の為に共働き。私が子供2人の習い事や塾代、私立高校、大学の学費を払ってきた。子供達が小さい頃に離婚するかどうかを悩んだが、子供達の将来の為に耐える方を選択した。娘が大学卒業後に離婚すると心に秘めて耐え難きを耐え、砂を噛む思いで過ごした20数年。

子供達は母親思いの優しい子に成長してくれた。二馬力で働いたのでやりたい事を惜しみなくさせてあげる事もできたし、希望の高校、大学に進学させてあげる事もできた。

私は反対に20数年間ワンオペ育児、家事、仕事でムリをし続けた事で健康な体を失った。複数の病気を抱え、複数の病院で毎年何度も検査を受け続けなければいけない体になった。

20数年前の選択は正しかったのかな？

今となっては働く事もできない。夫に寄生し続けて生きていくしか道がない。これからの楽しみや生き甲斐って何？正直生きてる意味ってあるの？って思ってしまう時もある。ただ息子や娘が「お母さんは何もしなくてもいいから。長生きしてくれればそれだけでいいから」と言ってくれるから、子供達の為に長生きしなきゃダメだな、と思い直す日々。

夫は今では管理職になり働き方改革で残業も減り遅くても21時には帰宅する。一馬力でも普通の生活ができ子供達2人分の学費を払える程の年収になった。ありがたい事だけれど、それだって結局私の健康を犠牲にして得た事なんじゃないの？と思うとあまり喜べない自分がいる。20数年間あんなにムリをさせられ続けなければ私の人生、これからは離婚して違ったものだったよね？と思ってしまう。現実は夫の退職金をあてにしてただ生きてるだけ、なのかもしれないと思うと情けなくなる。結局経済的自立を絶たれて一緒に生活し続けるしかないなんて。あんなに耐えて誰も頼らず死ぬ程頑張ってきたのに、何の罰ゲーム？笑。世の中はやっぱり不条理だ。

結婚しなければずっと健康な体でいられたのかな？入籍しないで子供達を産んで育ててれば違ったのかな？これからの人生、何を目標に何を生き甲斐にしていけばいいのだろう？私にとっては離婚は永遠に手の届かない夢になってしまった気がしてやるせない。健康な体に戻りたい。そして働いて離婚して自由になりたい