事業のためと思い、貯蓄を回してきたが、実は奴の失敗の尻拭いだったなんて

アホ旦那には、ほとほと愛想が尽きた。

結婚後に起業したが、経営者としての才覚はなく、こっちは貯金しても貯金しても事業に持って行かれ、ずっとカツカツの生活を続けてきた。

社長婦人とは名ばかり。結婚してから旅行はおろか、まともに休みを取ることさえせずに、働き続けてきた。

実家の両親は、アホのことを、娘を大切にしてくれている優しい旦那と信じているが、実はアホでモラハラ野郎だと知らない。アホが外面だけは良いせいだ。

先日、そのアホが起業直後に投資詐欺に遭い、負債の中にはその損失分も入っていることが判明した。

両親を心配させないため、従業員や顧客に迷惑をかけないためと、今も離婚は諦めているが、事実を知った時は、頭の中で何かが切れる音が聞こえたような気がした。

努力せず、楽して一発当てようとしたアホにバチが当たるのは当然だが、なぜこちらまで一緒に巻き込まれなくてはいけない？

事業のためと思い、貯蓄を回してきたが、実は奴の失敗の尻拭いだったなんて。しかも、その事実を何年も隠された上に、何も知らないままこき使われ、さらにストレスの捌け口に、従業員の前で罵倒され続けてきたなんて。

こっちは美容院もギリギリまで行かず、何年も同じ洋服を着て、100均の化粧品を買っているというのに。

しかも、負債の事実がバレても、開き直って自分を正当化し、「俺を責めようとするのか」と逆ギレする始末。

今日、スーパーの自動扉に、疲れ切ったオバサンが映った。自分だった。もう、何もかも嫌になった。

死神様、お願いです。あのアホを私が殺してしまう前に、地獄に連れて行ってください。帰り道に、大型トラックに突っ込まれて事故死、なんてどうでしょうか。最近多い、闇バイトの強盗に殺されても構いません。

私は自分の力で人生をやり直したいので、犯罪者になりたくないのです。死神様、一日も早く、よろしくお願いいたします！