裁かれるべき罪人が死神様により然と裁かれて、皆様に幸せが訪れますように

ここを訪れる全ての皆様。
裁かれるべき罪人が死神様により然と裁かれて、皆様に幸せが訪れますように。

8年前を思い出します。
それは、当時は当然、夢中になっていたでしょう。この人間と一生を添い遂げることができるかどうかなど、未熟な自分には分からなかったでしょう。

式を挙げる前に、少し不安に感じる部分はありました。
この人間はお酒を飲みすぎている。大丈夫だろうか？
私より15も年上だけれど、非常にささいなことで腹を立てる。大丈夫だろうか？

だけど、未熟な自分には分かりませんでした。

気付かないふりをしていた小さな不安は、日が経つにつれだんだん大きくなりました。
お酒を飲む量を、少し減らしてみては？と、言ってみたりもしました。
だけど、飲み始めると最後、顔が真っ赤になるまで、会話ができなくなるまで飲むことがほとんどでした。

まだ娘が生まれる前の記憶ですが、二人で外食に出かけた時の思い出に、良いものがほとんど残っていないことに気付きました。
一度腹を立てると、無言のまま殺気立って食事をするので、相手の機嫌を損ねないようにするのがだんだん苦痛になっていきました。
ある時、あの人間が居酒屋でいつものように酒をあおり、だんだん目付きが据わって見た目が気持ち悪くなってきたので、そろそろ帰った方が良いと思い、会計をするよう促したところ、あの人間は、手にしたお茶の湯呑みを倒してしまいました。
お茶がカウンターにこぼれ、私は思わず、「だから言ったのに！あぁ、お店の方に申し訳ない」と、あの人間を諌めるようなことを言ってしまいました。
すると、それを聞いたあの人間は激昂し、「俺が金を払って飲んでいるのに、この程度でガタガタ抜かすな」のようなことを言い出し、また、私の気持ちが暗くなっていったのを今でも覚えています。

一緒に食事をしていても、酒を飲み始めて、すぐに酒に呑まれる人間でした。
いつからか、一緒に食事をしたくないと、思うようになりました。

妊娠中にも、口論の際にたくさん傷つく言葉を浴びせられました。
「離婚する」「出ていけ」
今では凍りついた心も、当時はまだ未熟だったものですから、お腹の大きかった私の心は大変に傷付きました。
あの人間は離婚を2度経験しているかもしれませんが、私にとっては一生に一度の結婚だったのです。
そういう言葉を平気で相手に浴びせれるというのが、本当に本当に悲しかった。

娘が生まれてから、もしかしたらあの人間も変わるかもしれない、と、少しだけ期待もしました。
けれどそれは変わるどころか、ますます酷くなっていきました。

3人でお出かけすること、食事をすること、その中に私が心から幸せだと思える瞬間があったでしょうか。

どんな場面を思い出しても、そこには常に、あの人間の汚い顔と、あの人間が呑む汚い液体があったのですから。

娘の入園を祝う場でも、お祝いよりも、自分の酒の注文。
親戚の結婚式でも、泥酔して醜態をさらす。
娘の幼稚園のイベントでも、娘を園内においてコンビニへ抜け出し、ビールを買って園に持ち込み、飲んでいました。

思い出せば思い出すほど、胸を黒く塗りつぶすような感情が湧き上がってきます。
早く、消滅してほしい。

この冷たくて黒い感情を、どうしたら良いのか分かりません。