酔っ払って帰宅して、それはお仕事だから仕方ないけど。 寝る直前に、「マジ使えねぇな」ってなに。 お茶お茶言ってたけど、私の名前はお茶じゃないし、お茶が飲みたければ冷蔵庫開けるだけであるのに。自分でやればいいのに。 それをしなかった私は、マジ使えねぇ嫁なんだね。 完璧な嫁ではないよ。 でも、あなたも完璧な夫ではないよね。 それでも、これまでの境遇を踏まえて、いっぱい我慢してきたんだよ。 あなたの親類から嫌味を言われても、笑ってお相手してきたんだよ。 子供が出来ないのは私のせいだけじゃないのに、石女扱いされても笑って耐えてきたんだよ。 全部、全部あなたのことが好きだから。 大好きなあなたの為だから、頑張って我慢してきたんだよ。 それでも、使えない嫁なんだね、私は。 家族に恵まれてきた私だけど、100%幸せではなかったんだよ。 みんなそうなんだよ。 それでも、恵まれてこなかったあなたの為に辛くても耐えてたんだよ。 全部無駄だったのかな。 ワイシャツやハンカチにアイロンかけてたのも、ご飯やお弁当作ってたのも、無駄だったのかな。 作り笑いして我慢したこと全部、無駄だったのかな。 使えねぇって言われて決壊した私から、家の鍵を取り上げて追い出して。 触られたくないから、仕事行く前に出て行けって。 そんなに私のこと嫌いだったのかな。 昨日まで毎朝、いってらっしゃいのキスしてたのは何だったのかな。 使えねぇって言われてブチ切れた私の言葉に、家中を私の荷物で散らかすくらいのことだったのかな。 本当に、私の荷物を私の実家に送りつけるのかな。 それでも、あなたを嫌いになれない私は何なんだろう。 どうして追い出されたのか分かったら、対処出来るのに。 分かんないから出来ないよ。 それでも好きなんだよ。 今でも愛してるんだよ。 別れたくないんだよ。 どうしてもダメなら、あなたを殺して私も死にたい。